【特集レポート】のろ志女子会企画!女医の働き方についてみんなで考えよう!

 2025年9月7日に開催されたのろ志総会にて、「のろ志女子会企画!女医の働き方についてみんなで考えよう!」と題してワークショップを行いました。学生から若手医師、病院長クラスの先生方、企業の社長さんまで…幅広く、30名以上の方にご参加いただきました。「女医が働きたいと思える三重県」を実現するために、何ができるかを皆で考え、熱く意見を交わしました。その内容をご報告します。

井戸端会議

経験がないことでも、共感することで自分の経験値にしてしまえるのが、女性脳の強み

今回事前のヒアリングに参加くださった12名の女性医師は、立場も境遇もバラバラでしたので、その匿名性を保ちながら参加者の皆さんにシェア、経験値をプレゼントするために、井戸端会議と称して、いわゆる座談会のようなスタイルを取りました。

盛りだくさんで、早口に盛り込みましたので、聞き苦しさもあったかもしれません。恐縮です。

取りまとめさせていただく中で感じたことは、3つの軸。

まず自分

「ママのくせに同等に扱ってもらおうなんて厚かましい」という気持ちも、実は理解できるのです。それを妥協と耐え忍ぶだけか、図太く開き直れるかは大違い、影響の輪と課題の分離のお話しでまとめました。これは育児休暇、介護休暇を取りたい男性にも求められる考えです。

次に職場のひとたち

ここで今回の最大のテーマ、「イクボス」がキーワードとして出てきました。旦那様の当事者意識の変化や、とんでも上司の例もありましたが、それを受けて、三重県にイクボスを増やしたい!と提言させていただきました。

最後に環境、システムのお話し

病児保育、授乳など、具体的な悩み

リスキリング、再教育の機会、ここでも託児やリモートの話

そして心療内科やカウンセリング、メンタリング制度の話

どれも喉から手が出るほどの生の声です。

ワークショップ

 5-6人ずつのグループに分かれて、以下のケースについてスモールグループディスカッションを行いました。現場の多様な経験から、たくさんの意見やアイデアが寄せられました。職場の人間関係や働き方を見直すことは、結果としてすべての職員にとって働きやすい環境づくりにつながることを、改めて実感する機会となりました。

*現場で感じる課題と工夫のヒント

  • 職場による差が大きい現状
     職種や所属科、病院の規模によって、休みやすさやフォロー体制には差がある。
     人手の少ない現場では、出られる人が勤務を担い、不満が出やすいことも。
  • 「恩送り」と「お互いさま」の文化づくり
     過去に助けてもらった経験を、次の人に返していく「恩送り」の発想が大切。
     一方で、負担が増える側にも納得感や対価がある仕組みが必要。
  • 日常的に話し合うことの大切さ
     いざという時に備え、普段から妊娠・育児に関する話題をオープンにできる雰囲気を。体調やストレスを“見える化”する取り組みも有効。価値観が違う上の世代との対話も必要。
  • イクボスの存在
     上司が子育て経験を持ち、部下の多様な働き方を支える「イクボス」がいることで、安心感が生まれる。

*これからの支援・仕組みづくりのアイデア

  • 急な欠員にも対応できる柔軟な体制
     代替勤務の仕組みや、職員のスキル共有・タスクシフトを進めることで、チーム全体で支え合える。有給を当たり前に取れる職場に。休む理由を聞かなくても“二つ返事”で受け入れられる雰囲気を。
  • 働きたい人を応援する環境
     「妊娠・出産してもキャリアを続けたい」という声も。
     在宅業務や専門医資格のサポートなど、柔軟な働き方を選べる体制づくりが望まれる。
  • マンパワーと組織設計の工夫
     平時から少しの“余白(バッファー)”を持つこと。
     それがチームの持続可能性を高める鍵になる。
  • 男女ともに支え合う文化を
     「母親・父親どちらが休んでも、子どものことなら仕方ない」と自然に言える職場へ。
     育児を“女性だけの問題”にしない意識づくりが重要。

個人ワーク〜宣言タイム〜 >

 ワークショップの最後には、参加者一人ひとりが「自分にできること」を宣言。そして 「自分にはできないけれど、こうなってほしい!」という声をシェアしました。mentimeterで回答していただき、立場も年齢も職種も異なる参加者から、現場をより良くするための多様な声が集まりました。一人ひとりの「声」から、医療現場の未来をともに創る力強いメッセージが感じられました。

 以下一部の意見を抜粋しご紹介します。

イクボス宣言写真

最後にそれぞれの参加者のみなさんにいくボス宣言を記載いただきました!

9/22追記:アート部会で相談、第一印象は三重県と笑顔、背景にのろ志があると良いのではとアドバイスいただきました。イメージカラーはオレンジ、オレンジっぽい赤、グリーンでした。作成してみます。

<事後アンケート>

事後アンケートでの参加者の満足度は平均9.43点(10点満点)と高い評価をいただきました。

感想としては、

  • 「実際の女医の現場の声を聞けてよかった」
  • 「組織のリーダーの立場にある医師からの意見はなかなか聞けないので良かった」
  • 「グループワークで発言することで当事者意識を持てた」
  • 「YouTube生配信もあり、勤務などで現地に来られない人でも参加できるシステムが良かった」

などの声が寄せられました。

一方で改善点としては、

  • 「女医の参加率がもう少し高いとさらに良い」
  • 「話し合いの時間をもう少し長くしてほしい(それくらい盛り上がりました!)」

といった意見がありました。

今後に向けては、

  • 「もっと当事者の声を聞きたい」
  • 「今回の内容をより広く広めてほしい」
  • 「オンライン配信や託児など、子育て中でも参加しやすい工夫を取り入れてほしい」

といった声があり、今後の企画に活かしていきたいと考えています。

<まとめ 〜企画者から〜>

ヒアリングに協力くださった女性医師や、ワーク中の皆様のお話しひとつひとつが、言霊、宝物のようです。参加くださった方々に、ひとつでも持ち帰っていただけていたらと思います。私が教育者である母の背中から学んだのは、居場所が感じられることは大切だということ。家庭ではもちろん職場にも、居場所を感じさせてあげられるイクボスになることを、ここに宣言します!

麻酔科 玉利 裕佳

漠然と自分が感じていた将来への不安について、実際に悩まれながらも奮闘されている先輩方がいて、その不安に対してワークショップで真剣に向き合っていただけて、背中を押してもらえた会でした。ご協力いただいたすべての方に感謝いたします。まずは目の前のことを全力で取り組み、皆様の応援に恥じないように努力し、貪欲にしあわせを目指します!

消化管・小児外科 前村 果穂

春に代表の江角先生から「女性医師が働きたい!と思える三重県にするために」というお題をいただき、のろ志女子会を発足し、企画を練りました。私の考えるのろ志の魅力は、学生から管理職、他業種の方々まで幅広い立場の方々が、三重を大事にする熱い思いで集う場所であることです。グループディスカッションやMentimeterを通じて、参加者それぞれの声を全体に響かせるように工夫し、皆が考え方の幅を広げ、次の一歩を踏み出す機会となりました。VUCAの時代だからこそ、多世代・多職種が頭を柔らかくして知恵を出し合い対話することが大切ということを、白熱した議論の場から私自身が改めて気付かされました。のろ志の力を信じて、これからも『女子会』改め『女志会』は歩み続けます!

総合診療科 向原千夏

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